2019.03.27

クレジットサイクルに見る米国景気の転換点

米国の景気後退懸念が強まる中、企業債務残高の GDP 比に見るクレジットサイクルは景気の転換点が近いこと を示唆。しかし、企業債務残高/GDP 比のサイクル成分で見ればクレジットサイクルは二巡目に突入しており、 FRB の緩和的な金融政策スタンスによってレバレッジはさらに上昇する可能性がある。他方、緩和的な金融政策 が続く中でハイイールド債やバンクローンなど一般的に質が低いと言われる高リスク債権が増加しているが、昨 年後半ほどの過熱感はなく、短期的なバブル崩壊の可能性は低い。現在の米国景気は短期的な調整局面であ り、景気後退への転換点ではないと考えられる。

執筆者紹介