2019.06.21

景気後退懸念が払しょく、米国経済は底堅い成長が持続しよう

2018 年後半以降、米国経済の景気後退懸念が高まり株価の下落などが生じた。景気後退懸念の背景として成長ペースの減速や長短金利差の逆転などが挙げられ、その主な要因として減税効果の剥落、利上げの継続見通し、内政の混乱、米中貿易摩擦の4つが指摘できる。しかし、米中貿易摩擦以外の3要因についての懸念は大きくない。米中貿易摩擦に関しても、追加関税策第 3 弾までであれば米国経済の腰折れリスクは小さい。米国経済の基調は、雇用・所得環境の改善に伴う個人消費の拡大を中心に内需の好循環が回っている状況。米中対立が更に激化しない限り、米国経済は底堅く推移することが見込まれよう。

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