2019.07.29

米国経済UPDATE:4-6月期GDPで内需の底堅さを確認

2019年4-6月期のGDP成長率はヘッドラインが減速したものの、個人消費を中心に国内需要は堅調であることが示された。引き続き海外経済の減速や米中貿易摩擦など外的要因が下押し圧力となるが、内需の拡大は続いており、生産活動にも下げ止まりの兆しが見られる状況である。さらに、債務上限問題、歳出の強制削減に関してはトランプ大統領と両党首脳部による合意が得られたため、年後半の懸念材料の一つが払しょくした。

こうした比較的良好な経済環境の中、金融政策は先行き不透明感を理由に「予防的利下げ」に傾いており、7月末に利下げが行われる確度は高い。しかし、9FOMCでの追加利下げについてはマーケットの見方が二分されており、FRBによるコミュニケーション、トランプ大統領の動向によって金融市場の変動が高まる恐れがある点に留意が必要である。

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