2020.01.27

原油相場:OPECプラスの協調減産幅拡大で需給は均衡

OPECプラスが協調減産の幅を拡大することに加え、サウジアラビアが自主的に追加で減産することにより需給はほぼ均衡することから、2020年の原油価格は、おおむね横ばいで推移すると思われる。ただし、米中貿易摩擦が再び激化するなどにより需要の減少が懸念されると価格は下押しされ、中東の地政学的リスクが高まり供給が懸念されると価格は押し上げられる。この場合、米国に増産余地があることに加え、サウジアラビア、クウェート、アラブ首長国連邦を合わせた余剰供給力は日量250万バレルほどあることから、実際には供給不足にはならず、高騰は長期化しないと思われる。

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