2020.07.30

欧州経済:感染第2波リスクの高まりに戦々恐々

欧州では、5月以降に行動制限や営業停止措置が解除されていったことに伴い、経済指標も5月分以降総じて持ち直している。ただし、コロナ感染への初期対応が不十分だった英国は、飲食店の営業停止措置を7月初めまで続けるなど、ロックダウン解除を慎重に進めており、その分、景気持ち直しのペースが緩慢になっている。一方、ユーロ圏では、スペイン、フランス、ドイツの新規感染者が7月後半に再び増加した。6月にEU域内の国境が開放され、7月には日本など一部域外国からの入国も解禁となったが、感染第2波が発生するリスク、ひいては今年後半の景気回復力が大きく削がれるリスクに警戒が必要である。

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上席主任研究員 石川 誠

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