2020.11.30
欧州ではフランスや英国を中心とした行動制限の再強化により、コロナ感染の第2波上昇に一応の歯止めが掛かった。しかし、第2波は飲食店売上の再度の落ち込みなど、経済活動に改めてダメージを及ぼした。そのため、10~12月期の実質成長率は12月の行動制限一部緩和を踏まえても、ユーロ圏・英国ともに再びマイナスに転じる見込みである。2021~22年は、2021年初の「Hard Brexit」回避、2021年後半以降のコロナワクチン普及を前提に、経済正常化に向けた動きが徐々に広がり内外需ともに回復していく展開を予想する。ただし、2021年前半は第2波の影響が残り、成長ペースは緩やかにとどまろう。2022年にかけての成長率予想は、ユーロ圏が2020年▲8.0%、2021年3.8%、2022年4.9%。英国が2020年▲11.2%、2021年7.3%、2022年5.0%。コロナショック前のGDP水準を取り戻すのは、ユーロ圏・英国とも2022年前半となろう。