2021.03.25

中国経済:新型コロナでマインド悪化も一時的、全人代では安定成長持続重視を再確認(1~2月経済指標及び政策方針)

1~2月の経済指標からは、輸出が引き続き堅調な一方で、1月の新型コロナ感染者増加によるマインド悪化を背景に、小売販売に加え製造業の投資が弱い様子が示された。ただ、政府が感染拡大を早期に抑えた実績を踏まえれば、その影響は一時的にとどまり、今後は再び回復軌道に戻るとみられる。そうした中、全人代で打ち出された2021年の政策方針では、新型コロナ感染対策を主眼とした財政・金融スタンスを修正し、過剰債務のような構造問題への取組も進める姿勢が改めて示された。今後はさらに2035年に向けて、国内市場の強化を柱とする「双循環」をエンジンに持続可能な安定成長を進めていく方針である。

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