2021.03.30

中国経済情報2021年3月号 伊藤忠拠点が見た中国経済の現状(2021年2月調査)

伊藤忠総研は2月、伊藤忠商事の中国各拠点を対象に景況感アンケート調査を実施、その結果景気は全体として「中立」状態にあることが確認された。前回の調査(2020年8月)と比較すると、3分の1の拠点で判断が改善し、悪化した拠点はなかった。新型コロナの感染が基本的には抑制され、回復の動きがさらに広がっている様子が窺われる。ただ、新型コロナの局地的発生や春節休暇期間の移動自粛要請によって、飲食や旅行のような「接触・対面型」のサービス業は影響を受けている。地域別には、東部ではオンラインサービスを中心に三次産業が回復を牽引、二次産業でも政府が力を入れるハイテク分野は好調である。東北部は新型コロナの局地的発生が散発、その影響で三次産業回復の足取りが重い。西部は自動車の回復や、ハイテク産業の成長により二次産業が好調で、順調に回復が進んでいる。

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