2021.04.27

米国経済:感染再拡大リスクを抱えつつも明るい動きが広がる

米国では、行動制約の再強化とワクチン接種の進展によって3月にかけて新規感染者数が減少。行動制約の緩和、2月にかけての寒波の収束に伴い、人々の外出行動が急速に持ち直し、個人消費を中心に景気回復傾向が鮮明に。さらに、今後も①ワクチン普及によって経済活動の正常化が進むこと、②追加経済対策の成立(3月)を受けて家計への現金給付の支給が早速始まっており、個人消費の回復をサポートすることなどから、高成長が続く可能性が高い。

ただし、①感染力の強い変異株ウイルスの広がりによって、足元でコロナ新規感染者の減少傾向にブレーキがかかっていること、②米国人の1割強がワクチン接種を頑なに拒否している中で、ワクチン接種数が頭打ちになってきていることは懸念材料。集団免疫の早期獲得に至らず、行動制約の継続を余儀なくされるリスク(景気下振れリスク)には引き続き要注意。

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