2025.04.01

米国経済:自動車関税、経済への影響度は価格弾力性に大きく依存

トランプ政権は43日から自動車に対する25%の追加関税、53日までに自動車部品に対する25%の追加関税を発動する予定である。この追加関税の米国経済に対する影響は、単純化した前提条件を置くと、輸入車および米国の国産車の価格上昇を受けた実質可処分所得の減少を通じて、自動車の販売台数が155万台程度減少し、実質GDP0.07pt程度押し下げると試算される。ただし、米国経済への影響度合いは、自動車の価格弾力性や価格転嫁率に加え、経済主体の動きに応じ、様々なケースが想定される。特に自動車の価格弾力性の影響は大きく、今回の試算で用いたものより小さな価格弾力性であった場合は、米国経済への影響は大きくなることには注意が必要である。

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上席主任研究員 髙橋 尚太郎

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