2025.09.18
9月16~17日のFOMCでは、政策金利が約9か月ぶりに0.25%pt引き下げられ、4.0~4.25%にすることが決まった。足元の雇用関連指標が悪化していることを踏まえ、雇用情勢の下振れリスクを見据えた“Risk management(危機管理)”のための利下げと位置付けた。また、FOMCメンバーによる金融政策の見通しでは、年内残り2回のFOMCでいずれも利下げが実施され、その後は緩やかに利下げが進められて2027年に中立金利近辺に至ることが中心的な見方となった。もっとも、FOMCメンバーの見通しは僅差で分かれており、雇用関連を中心とした経済指標の結果によっては、今年の利下げ回数すらも変わり得る。さらに、来年以降の金融政策の方向性は、FOMC参加メンバー、特に投票権を持つFRB理事などの構成によっても大きな影響を受けると考えられる。住宅ローン申請違反の疑惑でトランプ政権から攻撃を受けているクック理事の去就を含め、FRBの人事に引き続き注視する必要があろう。