2021.01.25
ミャンマーは、2020年8月下旬に新型コロナウイルスの感染第2波が到来。活動・移動制限の再強化が、企業の生産制約と雇用・所得環境の悪化につながり、内外需ともに減少している。こうした中、大規模な追加経済対策の実施には不確実性が残る状況。景気持ち直しは緩やかなペースに止まるとみられ、2021年度(2020年10月~2021年9月)の成長率は、ミャンマー経済の実力である+6%台半ばを大幅に下回る見込みである。その後は、安価な労働力を背景に、輸出関連の成長とそれを支えるインフラ投資需要が成長を押し上げ、2022年度には+6%超の成長率に戻るだろう。中長期的には、東アジアのサプライチェーンに組み込まれて世界の工場の地位を確立するために、RCEP参加国との経済関係を深化させつつ、バランスの取れた外交政策により先進国市場へのアクセスを維持することが重要となろう。