2023.03.24

日本経済:全国消費者物価(2023年2月) コアはピークアウトも、川下製品への価格転嫁続く

2月の全国消費者物価は、生鮮食品を除く総合(コア)で前年同月比+3.1%と前月から伸びが鈍化する一方で、生鮮食品とエネルギーを除く総合(コアコア)は+3.5%に加速した。政府の支援により電気・ガス代が値下がりしたことが、コア消費者物価を大きく押し下げたものの、食料工業製品、生活関連財、外食など幅広い分野で価格転嫁が続いている。今後は、電気代に上乗せされている「再生可能エネルギー賦課金」が4月から値下がりすることもあり、コア消費者物価の鈍化傾向は続くと見込まれる。一方で、エネルギー価格を除いたコアコア消費者物価は、原材料高や円安を受けた食料品への価格転嫁は暫く続くため、当面3%台で推移するとみている。

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副主任研究員 中浜 萌

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