2024.12.23

欧州経済:2025年も緩やかな景気回復が続く(改定見通し)

ユーロ圏経済は、2024年は個人消費が下支えとなり底堅さを維持した。2025年は個人消費や設備投資の回復で成長ペースが徐々に持ち直すと予想する。2026年以降も概ね潜在成長率程度の成長になるとみている。景気下振れリスクとしては、独仏の政情不安定化、トランプ2.0での対米関係悪化、ロシア・ウクライナ情勢の悪化、そして環境規制への対応による想定以上の負担増加などが挙げられる。

ECBは、インフレ率が目標水準で推移するなか、今後も小刻みな利下げを継続し、2025年半ばごろに政策金利を中立水準まで引き下げると予想する。

英国では、インフレ率の高止まりが下押し圧力となるものの、景気は2025年も底堅さを維持するとみている。ユーロ圏同様に、対米関係が主な見通しのリスクとなる。

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副主任研究員 高野 蒼太

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