2025.02.25
2月23日のドイツ連邦議会選挙の結果、ショルツ首相率いる社会民主党は第三党に転落し、中道右派のキリスト教民主・社会同盟が第一党に返り咲いた。また、移民問題への関心の高まりを背景に、極右政党「ドイツのための選択肢」が第二党に躍進。一方、昨年11月の連立解消まで与党の一角を担った自由民主党の得票率は議席獲得のための最低ラインである5%に届かず、議席を失った。
CDU/CSUの獲得議席数は過半数に届かなかったため、SPDとの大連立が有力視されるが、連立交渉は難航する見込み。新政権の喫緊の課題は2025年度予算の成立であり、債務ブレーキ見直しの有無が焦点に。そのほか、移民政策は厳格化、安全保障政策では防衛費の増額、環境政策では市場原理を重視する方向転換が見られる可能性。