2026.04.30
2026年1〜3月のロシア連邦政府の財政収支は、赤字がGDP比1.9%に達し、通年計画を上回る悪化ペースとなった。米国による制裁等が効果を発揮し、原油の生産量・価格がともに下振れたことで、石油・ガス収入が落ち込んだことが主因の一つである。
しかし、イラン攻撃の勃発に伴う原油価格の上昇により、4月以降の税収は大幅な回復が見込まれる。今般のイラン危機による上振れ、いわば「棚ぼた収入」は、年間で3.4〜5.6兆ルーブル(約7〜12兆円)に達すると試算される。大幅な下振れが見込まれていた石油・ガス収入が、予算想定を上回る可能性も視野に入ってきた。結果として、制裁強化により財政面から圧力をかけ、ロシアを停戦交渉へ誘導するというシナリオは後退した。