構造的な減速の中、追加的下押し圧力にさらされる中国経済
2018年10~12月期の 実質GDP成長率はさらに低下、通年で概ね政府目標通りの前年比+6.6%で着地した。巷間では「28年ぶりの低成長」と評されることが多いが、一人当たりGDPが1万ドルに接近した中国経済にとっては「構造的な減速」と呼べるスピード調整であろう。ただ、 減速の主因の一つであるデレバレッジこそ緩和が見込まれるが、米中貿易摩擦やハイテク製品の需要一巡による下押し は今後も続く。さらに、「修正李克強指数」で見 る限り減速ペースは急であり、 悪影響の波及が懸念される。こうした中、政府は政策総動員により減速ペースの加速は食い止め、中国経済は緩やかな減速が続く見通しである。2019年の成長率は6%台前半を予想する。