2019.10.29

中国経済:内需の停滞により成長率は一段と鈍化(7~9月期GDP)

7~9月期の実質GDP成長率は前年同期比+6.0%まで鈍化し、景気の減速感が強く意識された。景気減速の主因は、米中貿易摩擦による輸出の落ち込みよりも、自動車の販売不振や地方政府の資金不足、企業行動の慎重化による内需の停滞である。今後は地方債増発により地方政府の問題は解消に向かうとみられ、残るは企業マインドへ悪影響を与えているとみられる米中貿易摩擦の行方であるが、米中双方の要求を満たすことは容易ではなく予断を許さない。

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チーフエコノミスト 武田 淳

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