2020.04.28

世界経済改定見通し:コロナ・ショックの出口見えずマイナス成長に

新型コロナウイルスの感染が想定以上のスピードで拡大、各国政府はその抑制のため経済活動の制限を強化しているため、世界経済は予想以上に大きく落ち込んでいる。中国では感染拡大がひとまずピークアウトし経済は正常化に向かっているが、欧米では感染拡大抑制のための行動制限が継続され景気は急激に悪化、日本も感染拡大の加速を受けて緊急事態宣言が発令され景気は後退している。さらに、中国以外の新興国でも感染拡大が確認され、景気の悪化や通貨下落リスクの高まりによりリーマン・ショック時のような景気下支え役を期待できない。一般的に疫病の流行は一過性のものであるが、現時点ではその出口を見通すことができず、そのことが感染拡大ピークアウト後の景気回復ペースを抑制することにもなる。そのため、2020年の世界経済は、大幅なマイナス成長を見込まざるを得ない。

執筆者紹介

チーフエコノミスト 武田 淳

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上席主任研究員 髙橋 尚太郎

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