2021.08.23
先陣を切って回復を続けてきた中国経済は、ここにきて輸出の増勢一服、固定資産投資や個人消費の減速により勢いが鈍っている。こうした状況に対し政府は金融財政の両面から景気押上げを図る方針を示しており、年末近くには景気は再び勢いを取り戻し、2021年の成長率は前年比8%台となる見通し。ただ、2022年以降は、先進国向けを中心に輸出の伸びが鈍化、過剰債務の抑制方針により固定資産投資も緩やかな拡大にとどまろう。成長率は、政策的な後押しが期待される個人消費を柱とした、5%程度の新しい巡航速度を目指して減速すると予想する。