2023.07.21

日本経済:全国消費者物価(2023年6月) コアは+3.3%へ伸び拡大、今後の鈍化ペースは賃金の動向次第

6月の全国消費者物価は、電力料金の引き上げを受けて「電気・ガス・水道」のマイナス寄与が縮小したため、生鮮食品を除く総合(コア)の前年同月比伸び率が+3.3%に高まった。生鮮食品とエネルギーを除く総合(コアコア)では同+4.2%と、5月の+4.3%から若干鈍化したものの、41年ぶりの高い伸びという状況は変わっていない。電気代以外の品目では、食料工業製品や繊維製品で価格転嫁の動きが継続している状況がうかがえた。先行きは、原材料コストの転嫁が落ち着くことでコアの伸びが+2%近辺まで徐々に鈍化していくと予想する。しかし、サービス分野を中心に人件費上昇を反映した値上げも広がっていくため、+2%を明確に下回っていく展開までは当面見込み難い。むしろ企業の価格改定行動が長期化・拡大し、コアの伸びがさほど鈍化しない可能性を見ておく必要がある。

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主任研究員 中浜 萌

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