2023.09.25
8月の主要経済指標は景気の悪化に歯止めが掛かりつつある状況を示す。ただ、不動産市場の調整が長期化し先行き不透明感も残す。政府は過剰債務への配慮から財政支出拡大を控え、景気刺激は民営経済の活性化に期待、金融緩和も控え目。今後も不動産投資の低迷が続き、インフラ投資も抑えられ固定資産投資の回復は緩慢、個人消費は所得の伸び高まらず足取り重く、輸出は欧米のデリスキングに勢いを削がれるため、景気は緩やかな持ち直し程度にとどまる見通し。2023年の成長率は昨年の反動もあり目標の5%を達成するも、2024年以降は4%前後の新たな巡航速度に向けて成長ペースを落としていくと予想。