2024.05.31

中国経済:不動産市場の低迷続き、2024年の成長率は4%台後半にとどまる(改定見通し)

2024年4月の主要指標は、輸出・生産が好調も、不動産不況を受け投資・消費が減速。中国政府は5月半ばに住宅在庫解消に焦点を当てた支援策を打ち出すも、在庫買い取り支援額の規模が小さいことなどから、不動産市場の好転は見込みにくい。不動産市場の低迷とそれに伴う個人消費の弱さが引き続き景気を下押しする見通し。輸出の先行きが不透明で、インフラ投資の高い伸びも期待できない中、政府が振興する製造業投資が唯一の景気けん引役に。2024年の成長率は前年比+4.7%と4%台後半にとどまる見込み。

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主任研究員 玉井 芳野

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