2026.01.29

物価抑制が内需主導の回復を促すも今後の財政懸念はリスク-日本経済情報2026年1月号

景気ウオッチャー調査では、昨年終盤にもたつきながらも景気の改善傾向が続いたことを確認。小売の一部が不調だったが、サービス分野を中心に個人消費は拡大傾向を維持した模様。

10~12月の実質GDP成長率は、個人消費の増加に加え、7~9月期に落ち込んだ輸出や住宅投資もトランプ関税や規制変更という一過性の要因が剥落し持ち直したことから、2四半期ぶりの前期比プラス成長になったとみられる(詳細な予想は月末リリースの予定)。

景気の底堅さもあり、消費者物価の上昇圧力は根強く、基調的な物価指標の一つであるコアコアは12月も前年比3%近い伸びを維持。日銀展望レポートでは、政府の経済対策の効果を織り込み、実質GDP成長率と消費者物価上昇率を上方修正。インフレ圧力の高まりに加え、経済正常化に伴い中立金利の水準も高まるとみられ、日銀はビハインド・ザ・サーブを避けるため4月にも追加利上げを迫られよう。

それでも日本経済は、政府の物価高対策の効果もあって実質賃金が増加に転じ個人消費の拡大が続くこと、輸出の復調も相まって企業の設備投資も拡大基調を維持することから、1%程度の成長が続く見通し。

解散に伴う衆院選では各党が拡張的な財政政策を競う状況。比較すれば与党の政策が最も現実的に見えるが、あくまでも相対的なものであり、絶対的には金融市場の、ひいては日本経済のリスク要因。選挙後の財政健全化に対する政府の姿勢が注目される。

執筆者紹介

チーフエコノミスト 武田 淳

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主席研究員 武内 浩二

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副主任研究員 高野 蒼太

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