2026.10.20
9月の米国経済は、CPIにおいて幅広い品目でインフレ鈍化の足踏みが確認されたほか、企業間のコスト圧力も一段と強まるなど、インフレ懸念が残る状況となった。こうした中でも、国内需要は堅調さを維持した。個人消費はガソリン高の影響を受けつつも増加基調を保ち、設備投資も良好な企業景況感を背景にAI関連需要がけん引役となったとみられる。もっとも、インフレの粘着性とそれに伴うFRBのタカ派姿勢を受けた長期金利の急上昇は、10月中旬にかけてAI関連企業の資金調達懸念や株式市場の調整につながる局面も生じさせた。10月FOMCでは、先行きの利上げの方向性を示しながらも、インフレ動向および9月利上げの影響を見極めるため金利を据え置く(タカ派的据え置き)と予想する。先行きは、AI関連需要による支えが続くものの、高金利の長期化による住宅市場の冷え込みに加え、企業の資金調達コスト増や株価の調整などの金融環境の引き締まりが設備投資や個人消費の下押し圧力となることが見込まれる。10~12月期以降の実質GDP成長率は+2%程度で一進一退の推移を辿る見通しである。