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研究員紹介/高野 蒼太

副主任研究員

マクロ経済センター

高野 蒼太

担当分野
欧州
アフリカ

プロフィール

2018年早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。2019年株式会社日本総合研究所に入社し、欧米マクロ経済調査・分析に従事。20年一般社団法人経済社会システム総合研究所客員研究員(兼任)。2023年英国London School of Economics and Political Science (LSE)経済学修士課程修了。同年三菱UFJモルガン・スタンレー証券に入社し、日中欧マクロ経済調査・分析に従事。2024年より現職。

経験しないと得られないことを武器に

学生時代からエコノミストを志し、新卒1年目からこの職種に就いて知見を深めてきました。また、学生時代に世界中の国々を自分の足で歩いた経験や、ロンドン留学時に築き上げた、ともに学んだ仲間たちとのグローバルなネットワークが、いまエコノミストとしての私の強みになっています。これらの強みをもとに、アウトプットをする際に心がけているのは、自分が確証を持った情報だけを発信するということ。そして、情報は受け取ってもらえる相手が居て、初めて価値を持つということです。自分や世の中の先入観なども意識しながら調査・分析を行い、精度が高く分かりやすいアウトプットで相手に新しい発見や気づきを与えられたらと考えています。

EUの正念場

いま注目しているのは、EUのこれからです。今まさに、今後数十年のEUの方向性が決まる正念場に差し掛かっているように感じています。理由は、EU内部でEUの一員であることによるメリットを感じられない人たちの不満が、これまでにないくらいにまでに高まっているからです。EUはこれまで、紆余曲折を経ながらも、関税同盟、通貨・金融政策の統一と着実に一体化の歩みを進めてきました。最後の一歩が財政統合。しかしこの一歩が途方もなく遠い。最後の一歩を踏み出せず、未完成のままの歪な構造が、各国経済の足を引っ張り、対立感情の火種にまでなってしまっています。異なる個性を持つ国や地域が集まっている欧州が、今回の危機をどう乗り越えていくのか、しっかりと見ていきたいです。

エコノミストというプライドで、さらなる高みへ

私がエコノミストとして目指すのは、「高野が言うなら信じよう」と思われるような相談相手になることです。シンクタンク等に所属しなくても、エコノミストを名乗ることは出来ます。経済について語ることも、もちろん自由です。さらに、今は情報過多の時代。誰でも発信者になれることは素晴らしいですが、世に溢れた情報の見極めは日に日に難しくなってきています。そのうえで、私が伊藤忠総研でエコノミストとして働くのは、プロフェッショナルとしての責任を求められることで、調査・分析・発信の質を高め、より成長できる場だと感じているからです。少しでも多くの人たちの信頼できる情報源、相談役になるために、世の中で起きている物事の本質まで突き詰めてアウトプットしていきたいです。

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