2021.08.26

欧州情勢:景気は目先減速も回復基調は維持(改定見通し)、ドイツ総選挙は大混戦

夏場の欧州景気は、コロナ感染再拡大の中、4~6月期の高成長からの減速が不可避。しかし、主要各国のワクチン接種完了者が9月にも人口の6~7割に達する中、行動制限を再強化する動きはきわめて限定的となる見込み。従って、「2021年内にコロナをめぐる混乱が収束する」と想定し、ユーロ圏・英国ともに2023年に向けて景気回復基調を維持すると予想。ただし、ユーロ圏では2022年1~3月期にGDPがコロナ前の水準を回復する一方、英国ではサービス業輸出の低迷などEU完全離脱の影響が成長力を抑制するため、コロナ前の水準を取り戻すには2022年一杯かかる見通し。なお、9/26のドイツ総選挙は、3政党の支持率が拮抗し大混戦の様相。選挙後の連立協議、ポスト・メルケル選出の行方も流動的。

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