2021.10.25
7~9月期のGDP成長率は予想以上の減速となったが、2年前比で見れば小幅減速であり、急減速というほどではない。業種別には、製造業や建設業のほか、不動産業の減速が目立った。中国経済は5%台の安定成長に向かう途上にあり、不動産業界は、当面の課題である過剰債務削減の最初のターゲットとなった。その象徴が恒大集団であり、破綻懸念を払拭する材料に乏しいのが現状であるが、中国政府は悪影響の波及を抑える方針であり、市場は既に織り込み済み。むしろ過剰債務削減の対象が他分野に向けられる可能性に留意すべき。