2023.02.24

欧州経済:景気は底堅さを見せるも、当面低空飛行が続く(改定見通し)

2022年10~12月期のユーロ圏の実質GDP成長率は、前期比年率0.4%(7~9月期1.2%)と小幅のプラス成長を維持。英国も0.1%と、7~9月期の▲0.7%に続くマイナス成長を回避するなど、景気は底堅さを発揮。足元のガス価格の下落や政府のエネルギー高対策の継続などにより景況感は改善しており、景気の落込み緩和へとつながる見込み。しかし、インフレ圧力は残存、企業生産の落込みも顕在化、個人消費も引き続き減少しており、当面は物価高や利上げの継続による内需の下押しにより、低空飛行が続くとみられる。10~12月期GDP等を踏まえ、成長率予想をユーロ圏が2023年0.6%、2024年1.4%、英国が2023年▲0.5%、2024年0.8%と改定する。

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副主任研究員 岩坂 英美

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