2023.07.21

中国経済:4~6月成長率で景気停滞を確認、追加緩和の可能性

2023年4~6月期の実質GDP成長率は前年同期比+6.3%へ伸びを高めたが、前期比年率では+3.2%へ減速、景気の停滞を確認。輸出が落ち込み、製造業の設備投資は減速、不動産市場は低迷が続き、インフラ投資は息切れ、個人消費は伸び悩むなど、需要は総崩れ。足元でも不動産市場の悪化は続いているが、経済活動の活発化を示唆する指標も。このまま景気が持ち直せば2023年の成長率目標5%は達成可能であるが、輸出の先行きは不透明であり、目標達成を確実にするためには追加の景気下支え策が必要。一段の金融緩和に踏み切る可能性が高い。

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チーフエコノミスト 武田 淳

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