2023.11.21
10月の主要経済指標は中国経済が停滞から脱し切れていないことを示した。消費者物価は前年比マイナスに転じデフレ懸念が再浮上している。ただ、物価下落は豚肉など食品が中心でサービス価格は上昇、コアではプラスを維持しており、中国の現状は日本がかつて経験した「真正デフレ」と比べるべくもなく、ディスインフレーションという程度のもの。不動産バブル崩壊による金融危機懸念は当時の日本と類似するも、共産党による金融市場の管理強化や中国経済の成長余力、賃金上昇が続いていることも考慮すると、デフレ突入には距離があろう。