2024.04.01

日銀短観3月調査: 景気は良好な状態を維持、円安やコスト増の価格転嫁で企業業績が改善、設備・人手不足で設備投資拡大と賃金上昇は継続

3月調査の日銀短観では、代表的な指標である大企業製造業の景況感が悪化するも高水準を維持、非製造業は改善するなど、景気の良好な状態が続いていることを確認。2023年度の業績見通しは円安やコスト増の価格転嫁で増収増益、2024年度は増収減益ながらこの時期としては無難な数字。設備投資計画は製造業で先送りの動き見られるが、非製造業は堅調、企業の前向きな姿勢を確認。背景には引き続き設備不足と人手不足があり、今後も設備投資は拡大基調を維持、賃金の上昇も続こう。期待インフレは変わらず、利上げ促す要因に。

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チーフエコノミスト 武田 淳

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