2026.02.26

物価上昇鈍化で内需主導の景気拡大続き4月利上げ可能-日本経済情報2026年2月号

昨年10~12月の実質GDP成長率は予想を下回る低成長だったが、輸出の減少が主因であり、内需は底堅く推移。年明け1月は消費者物価上昇率が約4年ぶりに前年比2%を下回り、物価上昇鈍化を追い風に個人消費の拡大が続いている模様。

1~3月期の成長率は、米国景気の減速や中国からのインバウンド需要の落ち込みにより輸出が停滞気味に推移するものの、個人消費の拡大が続くことに加え、企業の強気な設備投資計画や補正予算での公共事業の追加もあり、内需主導で成長が加速する見通し。

出遅れている輸出も、インバウンド需要は中国以外の国・地域からの訪日客が中国の落ち込みを概ねカバーし、米国経済の再加速が予想される今春以降は復調する見込み。設備投資は機械受注が増勢を強め、建設投資は下げ止まりの動きが見られることから、拡大基調を維持しよう。

消費減税は、ドイツの前例に照らしても減税幅の全てが物価押し下げにつながるとは考え難く、日本の限界消費性向は0.2程度と極めて低いこともあり、消費押し上げ効果は極めて限定的。期間限定とすれば、税率引き上げ前後の混乱も見込まれるため、費用対効果は低い。

日本経済は、消費減税なくても内需主導の景気拡大が2027年度にかけて続き、需給ギャップは足元1~3月期にもプラスに転じ、プラス幅が拡大していく見通し。そのため、日銀審議委員の交代が原案通り行われたとしても、日銀が独立性を保って判断すれば、次回利上げは4月、以降も中立水準まで半年程度に1回の利上げを続けると考えるのが適当。

執筆者紹介

チーフエコノミスト 武田 淳

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主席研究員 武内 浩二

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副主任研究員 高野 蒼太

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副主任研究員 北辻 宗幹

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