2026.04.20
人手不足と物価高を背景に春闘賃上げ率は3年連続で5%超の高水準が続くが、その恩恵は主に40歳前後までの世代に集中。2025年の所定内給与の伸びは40~44歳以下で4%前後と高い一方、45~49歳以上では2%前後にとどまり、賃金カーブは若年層と中高年層の差が縮む「フラット化」が進展。背景として、①若年層ほど深刻な人手不足という人口動態、②就職氷河期世代が賃金ピーク層に位置するコーホート効果、③年功序列から能力・成果主義への移行が指摘可能。他方で、世代間格差が縮小するなか、同世代内では企業間・個人間の賃金格差が広がる「ワイド化」が進行。加えて、金融資産の保有状況でも、NISA普及などで世代間格差は縮む一方、資産増加の恩恵は各世代内の上位層に偏在。今後は人口動態要因と氷河期世代要因の剥落により、賃金カーブはスキルに応じたより合理的な形に向かう見込み。その際、賃金カーブが「スティープ化」し、世代間格差も再び拡大する可能性。