2026.05.22

英国経済:地方選大敗で「スターマー降ろし」の動きが加速

英国経済は、3月時点までは堅調に推移。インフレ鈍化を背景とする個人消費の拡大に支えられ、1~3月期の実質GDP成長率は前期比+0.6%と前期(+0.2%)から加速し、高めの伸びに。一方、雇用情勢の弱含みや、米国の関税政策による輸出の停滞が引き続き景気の重石に。先行きは、関税の影響は一巡するものの、中東情勢の悪化に伴う原油・ガス価格の高騰を受けたインフレ再燃が個人消費や生産活動の下押し要因となるほか、不確実性の上昇によって設備投資も停滞が続く見通し。
BOEは4月の金融政策委員会で政策金利の据え置きを決定。中東情勢の影響に関するシナリオ分析ではインフレ再燃への警戒を強めており、物価と景気の板挟みの下で難しい金融政策運営を迫られる状況。
5月の統一地方選では、国政与党の労働党が大敗し、リフォームUKや緑の党が躍進。スターマー首相は党勢の立て直しを目指す意向だが、党内からはスターマー政権への退陣圧力が強まる。

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副主任研究員 高野 蒼太

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