2026.06.10

日本経済:AI関連輸出の現状と今後の展望

世界では、半導体を筆頭にAI関連需要が急拡大しているが、これまで日本の輸出への恩恵は限られていた。背景には、①AI関連需要が高性能GPUやHBMなど一部の先端半導体に集中していたこと、②日本のAI関連輸出において、半導体サイクルとの相関が比較的低い資本財の比率が高まっていたこと、の2点が挙げられる。

もっとも、2026年入り後は、AIのフェーズが「学習」から「推論」にシフトするなかで、NAND型フラッシュメモリなど日本企業が一定の競争力を有する分野にも需要が波及し、半導体輸出の増勢が加速している。

先行きを展望すると、当面はメモリ分野でこうした追い風が続くほか、半導体製造装置では、中国向けに鈍化リスクを抱える一方、AI特需の恩恵が大きい台湾・韓国向けの増加がこれをカバーする展開が予想される。また、先端半導体分野での国内生産能力強化が進むことで、サプライチェーン全体における日本の競争力の底上げが期待されよう。

執筆者紹介

副主任研究員 北辻 宗幹

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副主任研究員 小林 泰斗

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