2019.11.26

韓国経済:2020年にかけて低成長が続きデフレ懸念再燃も

GSOMIAは期限直前で延長が決まり、日韓関係の悪化にひとまず歯止めが掛かった。韓国経済は、年初の下押し要因だった輸出が持ち直す一方で、固定資産投資や個人消費といった内需が停滞し、大きく減速している。そのため2019年の成長率はリーマン・ショック後最低の2%程度にとどまる見込み。2020年は財政・金融両面からの景気押し上げに輸出の回復が加わり成長率は若干高まるものの、実力とされる2%台後半には届かず、デフレ圧力が強まる。ウォン相場は貿易黒字拡大などを背景に対ドルで水準を切り上げよう。

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チーフエコノミスト 武田 淳

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