2022.11.24
10月CPIでは、財(モノ)の価格は供給制約が解消に向かう中ではっきりと前年比の伸びが低下し、サービス価格も幅広い分野で上昇率が鈍化するなど、インフレのピークアウトを期待させる結果となった。物価と関連の深い雇用情勢は良好さを保つものの、景気鈍化を背景に雇用増のペースが緩やかな縮小トレンドにあり、賃金上昇率は高まりづらい状況が続いている。そうした中、インフレ抑制への道筋を確かなものとするため、FRBは11月FOMCで4会合連続となる0.75%Ptの利上げを実施し、2023年にかけても利上げを継続する見込みである。借り入れコストの上昇により、住宅投資は一段と悪化し、底堅さを残す個人消費への影響も徐々に強まることで、2023年前半には景気の停滞感が強まるだろう。