2023.10.02

日銀短観9月調査: 景気の拡大持続を確認、コスト増の価格転嫁は遅れ気味、設備・人手不足は強まり供給力強化が課題

9月調査の日銀短観では、代表的な指標である大企業製造業の景況感が2四半期連続の改善、非製造業では中小企業でも改善し、景気の回復が続いていることを確認。2023年度の業績見通しは利益上方修正ながら増収減益のままでありコスト増の価格転嫁が不十分である可能性を示唆。設備投資計画は、設備不足と人手不足を背景に、製造業、非製造業とも高い伸び。今後の設備投資再拡大と賃金上昇加速を期待させるとともに、政策対応への期待が需要刺激ではなく供給力拡大であることもより明らかに。

執筆者紹介

チーフエコノミスト 武田 淳

執筆者紹介ページを表示