2024.06.13

米国経済:6月FOMC 金融政策の自由度を引き続き確保

6月1112日のFOMCでは、7会合連続となる政策金利の据え置き(5.255.5%)が決定された。パウエルFRB議長の記者会見やFOMC参加者による政策金利見通しからは、追加利上げの可能性が極めて小さいことが窺われ、現在の政策金利水準が引き締め的であるとの見方が改めて示された。また、政策金利見通し(中央値)では、2024年末の予想が3FOMC時から上方修正された一方、来年以降の利下げペースが速まった。FRB全体として、年内には利下げ局面に入る可能性が高いとしつつも、数か月間は金融政策の選択肢を十分に確保し続ける方向性を示した形である。当社は、労働市場の減速を背景とした利下げ開始の可能性は低下したが、インフレ鈍化を示す情報が蓄積されることで、9FOMCで利下げが開始されると予想する。

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上席主任研究員 髙橋 尚太郎

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