2021.04.27

欧州経済:英国に明るさも、ユーロ圏にはコロナ第3波の重石

コロナワクチンの接種で先行し、新規感染者数も減少した英国は、行動制限の段階的解除を進めており、6月下旬には他人との接触制限がほぼ無くなる予定である。一方、ユーロ圏の主要国では、ワクチン接種率が2割に達するも、変異株ウイルスの猛威を抑えきれず、行動制限再強化の動きも見られる。以上のもとで、英国は4~6月期から、ユーロ圏は今年後半から、景気が持ち直していくと見込むが、(1)大陸側のコロナ第3波の行方が不透明なこと、(2)通貨高が輸出の回復力を抑えること、(3)英国ではEU完全離脱に伴う一定の悪影響が不可避なこと、などを踏まえると、急回復までは展望し難い。

執筆者紹介

上席主任研究員 石川 誠

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副主任研究員 岩坂 英美

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