2022.08.29

中国経済:2022年は年後半の回復力弱く3%台へ減速、2023年以降は4%台後半の成長へ(経済見通し改定)

2022年7月の主要指標は、内需の回復ペース鈍化を示す。一部地域での散発的な感染拡大による経済活動停滞に加え、不動産市場の悪化が影響。2022年後半は、インフラ投資がけん引する形で持ち直す見込みだが、①ゼロコロナ政策の継続による個人消費停滞、②不動産市場の調整長期化、③欧米向け輸出減速、が下押し要因となり、2022年通年の成長率は+3.2%にとどまる見通し。2023年以降はゼロコロナ政策緩和を受け、個人消費を中心に景気回復に向かうが、回復ペースは緩慢。①労働力人口の減少ペース加速、②過剰債務抑制のための投資減速、③米中対立長期化などを受けた生産性低下を背景に、4%台後半の成長へ移行。

執筆者紹介

チーフエコノミスト 武田 淳

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主任研究員 玉井 芳野

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