2022.12.22

中国経済:対策なきゼロコロナ政策緩和で不透明感高まる

2022年11月の主要指標は、感染再拡大に伴う移動制限を受け景気の一段の悪化を示す。中国政府は12月初、ゼロコロナ政策の大幅緩和を発表。緩和自体は前向きに評価できるものの、高齢者へのワクチン接種や医療体制の整備が不十分な段階での方針急転換により、感染や重症者の急増は避けられない。2023年の経済政策については、安定成長重視、財政拡張・金融緩和による下支えを図る方針が示された。政府が描く個人消費主導の景気回復が実現できるかどうかは冬場の感染動向とその対処次第であり、景気の先行き不透明感が高まっている。

執筆者紹介

チーフエコノミスト 武田 淳

執筆者紹介ページを表示

主任研究員 玉井 芳野

執筆者紹介ページを表示