2023.01.24

中国経済:感染ピーク越えも景気回復に力強さを欠く見通し

2022年10~12月期の成長率は、①個人消費の停滞、②不動産市場の調整長期化、③輸出鈍化を受けて前期から減速。2022年通年では前年比+3.0%と「前年比+5.5%前後」の成長目標を大幅に下回る。2022年12月のゼロコロナ政策の大幅緩和に伴い感染爆発が発生、すでに全人口の約8割が感染した模様。2023年初に感染拡大のピークは越えたが、春節休暇後の農村部での感染拡大には要注意。2023年の中国経済は、個人消費や不動産市場の底入れが景気押し上げ要因となるものの、その回復は力強さに欠け、インフラ投資に依存する状況が続く見通し。2023年の成長率は前年比+4.7%程度にとどまると予想。

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チーフエコノミスト 武田 淳

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主任研究員 玉井 芳野

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