2026.05.27
予想以上の1~3月期GDP成長率が示す通り、日本経済は3月までは堅調。4月以降も「街角景気」などソフトデータが一段の悪化を示すほどには小売関連などのハードデータは悪化せず。政府による物価上昇の抑制や株高が下支えしている模様。
今後も個人消費はイラン情勢や物価上昇が逆風となるが、高い賃上げにより腰折れすることなく拡大基調を維持しよう。設備投資も、イラン情勢の影響で当面は抑制される可能性があるものの、深刻な人手不足やデジタル化の進行などを背景に増加基調を維持する見込み。
輸出入に関しては、イラン情勢の影響が中東向けを中心に本格化するほか、違法とされたトランプ関税は新たな手法で継続される可能性が高い。また、日本の半導体産業は先端分野で韓国や台湾に劣後しており、製造装置が中心でもあるため、今のAIブームの恩恵は限定的。
以上に加え、イラン情勢が6月には解決への合意に達し原油価格が戦争前の水準まで低下する場合、2026年度の成長率は前年比+0.7%へ減速するが潜在成長率は上回る。2027年度は輸出回復が加わって1%へ成長が高まり、リスクはデフレ回帰ではなくインフレ加速へ。
日銀は4月会合で3名の審議委員が利上げを主張したがイラン情勢の不確実性を理由に据え置き。次回6月15~16日は同様の状況下で迎える可能性が高く、条件付きながら利上げ志向の審議委員は4名に増える一方、高市政権からは経済政策との整合性を求められ、日銀の判断が注目される。